
 
    酸蝕症は、歯の硬組織、特にエナメル質が種々の要因によって溶かされることで、酸蝕症に罹患した歯を酸蝕歯(さんしょくし)といいます。生活習慣病の一つととらえられています。
メッキ工場やガラス細工工場などにおいて酸性のガスに曝露、吸引するような産業性のもの。
清涼飲料水、スポーツドリンク、ワイン、一部の果汁、ハーブティー、酢などの酸性食品の摂り過ぎによるもの。
逆流性食道炎、拒食症など、胃酸によるもの。
ビタミン剤やアスピリンといった酸性の薬剤によるもの。

歯は、pHが5.5以下になると溶けてしまいますスクロース(砂糖)などを摂取すると歯垢のpHは急激に低下し歯が脱灰(溶ける)します。
また、pHの低い酸性食品や薬剤を摂取することによっても歯が溶けてしまいます。
| 要因 | |
| 清涼飲料水(週に4~6本以上) | 4倍 | 
| スポーツドリンク(週に1本以上) | 4倍 | 
| 柑橘類(1日に2個以上) | 37倍 | 
| リンゴ酢(週に1本以上) | 10倍 | 
| 嘔吐(週に1回以上) | 31倍 | 
| その他の胃症状(週に1回以上) | 10倍 | 
| pH | pH | ||
| レモン、ライム(果汁) | 1.8~2.4 | グレープフルーツ(果汁) | 2.9~3.4 | 
| イチゴ | 3.0~4.2 | オレンジ(果汁) | 2.8~4.0 | 
| グレープフルーツ | 3.0~3.5 | 桃 | 3.1~4.2 | 
| プラム | 2.8~4.6 | りんご | 2.9~3.5 | 
| ぶどう | 3.3~4.5 | ブルーベリー | 3.2~3.6 | 
| フルーツジャム | 3.0~4.0 | トマト | 3.7~4.7 | 
食酢は主成分として4~5%の酢酸が含まれており、pHは2.4~3.4です。
飲泉(いんせん)とは、温泉のお湯を飲むことをいいます。
      露天風呂の注ぎ口などにコップや柄杓などを設置したり、蛇口を整備している所がありますが、長期間強酸性の泉質のものを飲泉すると歯が溶けてしまったり、着色してしまいます。
      温泉分析表別表には、飲泉に関する禁忌がのっていますので、飲泉の際の可否判断の参考にしてください。    
| pH | |||
| 第1位 | 塚原鉱泉 | 入浴施設なし | 1.1 | 
| 第2位 | 玉川温泉 | - | 1.175 | 
| 第3位 | 蔵王温泉 | 高見屋2号泉 | 1.3 | 
| 第4位 | 塚原温泉 | - | 1.4 | 
| 第5位 | 川湯温泉 | 共同湯 | 1.6 | 
| 第6位 | 草津温泉 | 万代鉱 | 1.7 | 
| 第7位 | 明礬温泉 | 山田屋 | 1.7 | 
| 第8位 | 雲仙温泉 | 八万6号 | 1.8 | 
日本のスイミングプールのpHは5.8~8.6と定められていますが、pHが5よりも低いと酸蝕、pHが6.5よりも高いと歯の着色を生じます。
| 口腔内所見 | 拒食症 | 過食症 | 
| 唇側面の酸蝕 | - | + | 
| 知覚過敏 | - | + | 
| 口腔乾燥 | + | +/- | 
| 口腔乾燥(愁訴) | + | + | 
| う蝕 | - | + | 
| 歯周病 | - | + | 
| 耳下腺腫脹 | + | + | 
| 口腔粘膜の萎縮 | + | - | 
| 貧弱な口腔清掃 | - | + | 
標準の15%以上の体重減少
      体重増加に対する強い恐怖
      ボディイメージの障害
      無月経
むちゃ食いの繰り返し
      体重増加を防ぐための代償行動
      むちゃ食いや代償行動が週2回3ヶ月以上持続
      体型へのこだわり
定型的なANやBNの基準を満たさない摂食障害
      むちゃ食い障害など
    
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