肺線維症、歯科医に多発か 「原因は不明」とCDC

【ワシントン共同】米疾病対策センター(CDC)は14日までに、肺の組織が硬化し、うまく酸素を取り込めなくなる難病「特発性肺線維症(IPF)」の発症が、歯科医院で働く人に多い可能性があるとの報告書を発表した。原因は分からないという。

 報告書によると、南部バージニア州の特定の病院で過去にIPFと診断された894人のうち約1%に当たる9人が歯科医や歯科技工士だった。このうち7人は死亡していた。米国の全人口に占める歯科関係者の割合が約0・04%であることを考えると、非常に高い割合だとしている。

 患者全体に占める歯科関係者の割合が判明したのは初めてで、CDCは全米で共通の傾向があるかどうかなど、さらに調査が必要だとしている。

 元々金属加工や木材加工など粉じんが多い職場で多いとされる病気で、歯科医院で扱う有害な化合物の粒子を吸い込んだことが関係している可能性もあるという。